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2007年02月05日 学芸会以下の茶番劇

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先日、仕事上でおつきあいのある方が転職するというので、送別会に行ってきました。この方、職場結婚だった奥さんが2年前にご主人に先駆けて転職していたことまでは知っていたのですが...、

「仕事やめるって...、奥さんの稼ぎがいいから専業主夫になるってこと?」
「えぇ、嫁さんは転職して収入が1.5倍くらいになったんで、養ってもらえそうなんですけどねぇ。『あんたは仕事しなかったらニートだからダメ』って言われてまして、働かないわけにはいかないんで、転職とはいっても専業主夫にはなれないんですよ。」
「...あれ? ボケたつもりだったんだけどなぁ。図星なの?」
「そうなんですよ。嫁さんはいつも残業で帰りは遅いし、出張も多いし。僕は夕方5時にはあがれちゃうんで、僕が掃除して洗濯して夕食作って待ってるんです。...まぁそんなに手の込んだ料理は作れませんけどね。僕が仕事していてこれですから、専業主夫になっちゃったら、嫁さんの帰りなんて待たずに先に寝ちゃうでしょうね。テーブルに『ご飯は冷蔵庫の中にありますからチンして食べてください』ってメモ置いて。」

この話を聞いてちょっと笑ってしまった自分に驚きを隠せなかったtibです。...だってこれ、旦那さんと奥さんの立場さえ逆なら特に珍しくもない、よくある風景ですよね? それが、男女で役割が入れ替わっただけで「妙なシチュエーション」と思えるほどに、私の頭の中には男女の役割が固定化されていたのかという驚きです。「だってそんな家庭は少数派でしょ?」と思われた方、頭が固くなっているのかもしれませんよ?

さて、最近ニュースでは、柳沢厚生労働大臣の「女性は子供を産む機械」発言が問題になっていますね。野党の女性議員が大臣の辞任を勝ち取らんとばかりに息巻いている姿が連日報道されていますが、私はこのニュースに対してかなりゲンナリしています。というのも、「全女性を代表する」と自らを謳いあげる議員の、大臣への追求が「あまりにお粗末」だからです。

まず「問題にするポイントがお粗末」です。議員もメディアも「女性を機械にたとえている」という部分をあげつらっていますが、これはおかしいです。だって女性にしか子供は産めないんですもん。別に女性を蔑視しているとかじゃなく、単純に体の機能の違いを述べているに過ぎません。問題にするならその直後の発言「女性の数は決まっているんだから、あとは一人頭でがんばってもらうしかない」じゃないんですか? この「ひとり頭」という言葉は女性だけに、女性だと言うだけで、ノルマを課している言葉です。そりゃ産むのは女性だけど、女性だけじゃ産めないんだぞ? 法律上結婚の認められていない15歳から「装置の数」として勘定しているって何なんでしょう? 大臣は経済問題を主に扱ってきたらしいですが、試算の段階でこんな変な前提条件を使っているようでは、政府の少子化対策のモトとなる試算もどれほど信用していいものかわかったものじゃありません。野党の女性議員達はなんで、こういうところを突かずに「機械」にばかり固執して文句を言ってるのか理解できません。

また、「要求するポイントがお粗末」です。「不適切な発言をした→辞任しろ」とは...、あまりに短絡的かつ単調な要求でセンスを疑います。本当に辞任させられると思っているんでしょうか? 辞任まで追い込めたとして、あなた達はそれで満足なんですか? 私だったら「機械」云々には文句なんて言いません。私だったら、こんな風に言うでしょう。

「大臣は女性を『子供を産む機械』と喩えられましたけど、機械というのは高度な作業をする機械ほど、十分なメンテナンスが必要でありまして、現在の社会状況は『多くの優秀な機械をサビつかせたままほったらかしにしている』と言わざるを得ません。また、『子供を育てる機械』についても十分なパフォーマンスを出せるような動作環境を用意する必要があるかと考えます。『がんばってもらうしかない』と大臣はおっしゃいますが、がんばれという言葉だけではメンテナンスとしては到底不十分です。大臣として、どのようなメンテナンス策が必要とお考えでしょうか、お答えください。」

相手の言葉尻をとってギャーギャーわめくのでは、小学生レベルです。「不適切な発言をした→大臣としての人格を疑う→そんな人に大臣が務まるハズがない→辞任しろ」という流れは一見理があるように見えますが、人格と能力は直結していません。本当に大臣を辞任に追い込みたいのなら、揚げ足取りから推測で話をふくらまして騒ぎたてるのではなく、「大臣としての十分な仕事ができる人なのかどうか」を見極められるような追求の仕方をするべきです。...え? そういう質問に答えるのは大臣じゃなく官僚だから、そんな質問を大臣にぶつけたって意味がない? ...確かに日本では法案は官僚が作るものとなってしまっていますが、それなら議員自体がいらないと言うことになってしまいますね。

そもそも、私はこんなことで国会が空転しているのが解せません。私には、結局あの女性議員達は大臣を辞任させられるかどうかは本当はどうでもよくて、より長くテレビに映っていたい、より多く新聞や雑誌に名前や写真を載せてほしいというパフォーマンスにしか感じられないのです。次の選挙で勝ちたいために、少しでもメディア露出を多くして、さも自分が全有権者の半分の支持を取り付けているかのように誇張しているようにしか見えないのです。

「この歳になって子供のいない私は『不良品』ということか?」という意見にはいまいち同意できないんですが、先日4人目のお子さんを出産した知人の事は素直にすごいと思います。
 

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これまでに寄せられたコメント

>議員もメディアも「女性を機械にたとえている」という部分を
わたしも誤解を恐れず言ってみます。機械にたとえた後すぐに訂正したってことで他の自民党議員より見識があるんじゃないかって思いました。別にその発言をみとめるかどうかではありません。そもそも機械なら、自分の思ったとき思ったように生産できるわけ?あら、ごちゃごちゃ言うへんな男性は要らないってこと、うん、それなら、いっそいいかも!あれ?

ところで、 “男性はこどもを生ませる機械です”こういう発言したら、どうだったんでしょう?これって、何才からにするんでしょうね?(笑)自分たちが言ってることのどこがおかしいかこれでわかるなら、いいけど。

そもそも少子高齢化の問題点は単に出生率でしょうか?団塊の世代や高齢者はなにもできないお荷物で、それをささえる世代が縮小するのが問題なんでしょうか?”生めよ、増やせよ”っていってるように聞こえるのは、実は今が戦前ってこと?恐ろしすぎー!

>そもそも、私はこんなことで国会が空転しているのが解せません
わたしも、これで民主主義?って思ってしまいます。これで法案が成立しないなら、まだいいですけど、審議しないで通ってしまうんですものね。議員の責任果たしてないじゃん、ってつっこみたくなります。さっさと内閣解散の道を目指しているんだろうけど、解散しても、次の政権どう期待できるのか、どちらを見ても、この状況からは…?

P.S.先日の二重投稿の削除ありがとうございます。自分で削除すると両方削除かな、と思ってそのままにしていましたので。いそがしいtibさんなのに、こんな雑用もこなさせてしまますね。

By サクサクトントン : 2007年02月05日 12:16

“「女性は機械」発言”と名付けたのはマスコミで、女性議員のなかには もっと違う部分が問題だと考えている方も多いと聞きました。
柳沢大臣の場合、年齢から考えても「女性は子供を産む義務がある。」という考えが根底にあるから、ああいう発言が出たのでしょう。
でも今の社会では、子供を産みたくても病気などで産めない・・身体は健康でも経済的に産める状態ではない・・などなど・・色んな状況や考えの女性がいるわけです。
厚生大臣というからには、やはり・・発言が軽率すぎましたね。

お産をした女性に関しては、一人産んでも四人産んでも どちらも「すごい!」と思います。(数じゃないと言いたい・・)


By あーたん : 2007年02月05日 16:55

サクサクトントンさんの考えにうん、うんと読んでました。

柳沢大臣には今一度、今現在の世の中の女性の考えに耳を傾けてよ〜く考えて物申して欲しい、また産婦人科を見て女性がどのような機会なのか、見ていただきたいと思います。
今の時代をわかってない、目を配って見ていればそういう言葉はでなかったはずです。
今は何を発言しても、いい訳にしか聞こえません。大臣発言する前に奥様にお伺いをたてて発言するかそれができなかったら、退陣してもらいたいですね。
そのことに振り回されて、他ににやることがいっぱいあるはず・・・

何か意図があってあのような発言になったのでしょうか

By エメロン : 2007年02月07日 15:00

問題になっているのは「機械」発言そのものではなくて、

「女性が一人でがんばって子供を作って産め!」っていうことを考えている
オトコの愚かさに対してなのではないかと思います。。。

いろんな事情で子供を産まない、産めない女性が多いと思いますが
そういうのが全部「女性だけのせい」にしている人ってけっこういますよねぇ…。。。


あと、
わざとこういう話題で国民の関心をそらせといて、
そのあいだに「重大なことを決めちゃう」なんてこともあるかもしれない〜〜

、みたいなことを言ってた友人がいました〜〜。。。

By きむ*にょんにょん : 2007年02月07日 19:28

サクサクトントンさん:
> そもそも少子高齢化の問題点は単に出生率でしょうか?
> 団塊の世代や高齢者はなにもできないお荷物で、
> それをささえる世代が縮小するのが問題なんでしょうか?
「国の借金は次の世代が自動的に引き継ぐんだから、頭数増やしてくれないと一人当たりの負担が増えるだけだよ」ってことでしょう。政治家にとって子供は未来の納税者、高齢者は金(年金・医療費)喰い虫にしか見えていないんじゃないかと思います。

> さっさと内閣解散の道を目指しているんだろうけど、
> 解散しても、次の政権どう期待できるのか、
数から言って、政権交代できるとしたら民主党なんでしょうけど、どうも今の民主党は自民党より上に行こうとして居るんじゃなく、なんとかして自民党を引きずり下ろそうとしているようにしか見えないんですよねぇ。


あーたんさん:
> 今の社会では、子供を産みたくても病気などで産めない・・
> 身体は健康でも経済的に産める状態ではない・・
> などなど・・色んな状況や考えの女性がいるわけです。
そうなんです。なんで野党はそこを論点にしないのか不思議です。
ただ、「健康上の理由で産めない女性」は昔もいたはずです。「経済的な理由で産めない女性」も昔からいたはずです。昔と今で何が変わってしまったんでしょう?


エメロンさん:
> 産婦人科を見て女性がどのような機会なのか、見ていただきたいと思います。
> 目を配って見ていればそういう言葉はでなかったはずです。
大臣の視察では何も変わらないと思います。あくまで大臣の得意分野で理解できる範囲のアプローチをしないと。
例えば、「あなたはあと○万円もらえたら一人産みますか?」というアンケートを取ってみるというのはどうでしょう? 職場の近くに託児所がないので困るという人はベビーシッターを雇う予算を、公立の幼稚園がないとという人は私立の幼稚園の費用を、夫婦揃って育児に関われないとという人はご主人が育児休暇をとったり残業や休日出勤をなくすことで減る分の収入を、狭いアパートでは赤ちゃんの泣き声が近所迷惑になって育てられないという人は一戸建てを買う予算を、子供に降りかかる犯罪や事故が怖いという人はその対策として考えられる限りの予算を申請するんです。これを全国民分積み上げたらいくらになるでしょう? 私には想像も付きませんが、大臣にとっても目の飛び出るような額になるはずです。こんなに支給しないと少子化に歯止めを掛けられないなら、そのお金で公立の幼稚園だって、オフィス街や商店街の中の託児所だって作れちゃうじゃないか...と思ってくれるんじゃないでしょうか?


きむ*にょんにょんさん:
> わざとこういう話題で国民の関心をそらせといて、
> そのあいだに「重大なことを決めちゃう」なんてこともあるかもしれない〜〜
> みたいなことを言ってた友人がいました〜〜。。。
はい、まさに私がそうです。

By tib : 2007年03月07日 20:55

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